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【E資格】シラバスから読み解くE資格の必勝法

こんばんは。先日ディープラーニング検定に合格しました。この検定にはG資格(ジェネラリスト向け)とE資格(エンジニア向け)がありますが、E資格の方を取得することができました。協力企業のAI講座の受講が必須であり大体20~30万円ほどの受講料が必要なのですが、幸運にも会社にお金を出してもらえました。

本記事では、一般公開されているE資格のシラバスを読みながら、合格に向けてどのような勉強をすべきか自身の経験をもとに考察したいと思います。ちなみに私は受験に備え3か月間は週末に勉強していました。けっこう時間を費やしたと思います。

E検定のシラバス

E資格の問題をそっくりそのまま口外することはできませんが、以下の日本ディープラーニング協会の公式ホームページにシラバスが公開されておりこの内容に沿った勉強をすればよいということになります。

www.jdla.org

内容はかなり広範で、以下のような分野から出題されるわけです。

統計の基礎
多層パーセプトロン
誤差逆伝搬
重みの更新方法
畳み込みニューラルネットワーク
リカレントニューラルネットワーク
バッチノーマライゼーション
ミニバッチ学習
強化学習
自然言語処理

などなど。内容も表面的なものだけではなく実装まで問われることもあるので、実務で深層学習に触れていても無勉強でこれらの問題を解ききることはかなり難しいように思いました。特に重みの更新方法や、リカレントニューラルネットワーク(LSTM)に関しては詳細を理解せずに使っている人も多いのではないでしょうか?正直私は、この試験を受けるまで十分に分からないまま使っていました・・・。

LSTMに関しては解説と実装を記事にまとめたので、是非ご覧ください。

dajiro.hatenablog.com

 

どのような対策を取るべきか?

とはいえ、さすがにこれらすべての分野を熟知する必要はありません。例えば強化学習自然言語処理の専門書をそれぞれ読破しなければ受からない・・・ということはありませんのでご安心下さい。ではどの程度の深みで勉強すればよいのかということですが、シラバスに細項目と書いてある欄がありますよね?これらの技術の概要を説明できるレベルで理解することを目指しましょう。詳細まで詰めるに越したことはないですが、TransformerやAlphaGOについて完璧に理解するのはかなりハードルが高いです。しかしこれらの技術の強みや解決できる課題、内部的に使われている技術について把握しておけば解ける問題が多いのも事実なので、まずは大雑把な理解を目指しましょうと言いたいです。

また、冒頭で細かい実装も出ますよというお話をしましたが、細部を詰められる項目は試験ごとに大きくは変わらないようです。そのあたりの対策は協賛企業さんの講座で十分にされていると思うので、まじめに講座を受けたならばそこら辺の勘所は身に付くと思います。ちなみに私はSkillUp AIさんの講座を受講しました(注:これはステルスマーケティングではありませんので、念のため汗)。他の講座の様子は分かりませんが、こちらの講座をしっかり受けていれば合格率はかなり高いと言っても良いと思われます。講師の方の説明も分かりやすかったですし、資料も丁寧に作られていたので好感が持てました。

www.skillupai.com

 おわりに

普段の業務では、知っているふりをして使っている技術がちょくちょくあります。それらの詳細を今回の資格試験の勉強でかなり詰められたのは大きな収穫であり、受けて良かったと思いました。一方で受験費用ですが、総額30万程度かかったので非常に高額だと思いました。会社が受験費用を負担してくれるならともかく、個人で受けるのはかなり厳しいのではないでしょうか。知識が付いたのはもちろん嬉しいのですが、30万の価値に見合うかというと正直疑問符が付きます・・・。人によると思いますが。私のように理解していない部分が散見されるだとか、全くの未経験であれば得られるリターンは大きいと思います。逆に十分にAIに詳しいという方であれば、金額に対するリターンは少ないだろうな、と愚考する次第です。なのでAIの初級者から中級者向けの資格試験という認識です。まぁ資格って本来そういう人をターゲットにしたものですけども。